【日本再発見・その2】
ドイツに住んでみて感じた日本のすごさ、第2弾です。
ドイツの小都市ボンの緑地公園内に「日本庭園」
私の住んでいたボンはライン川沿いの小都市です。
日本でも川沿いに緑地公園がよくありますが、ボンにも広い公園(ラインアウエ公園)があり、その一角になんと「日本庭園」が造園されています!
入り口は質素な感じ。
左側に石碑のようなものがあり、「不老門」と彫ってあります。
小さいですが、本格的。
座って休憩できる場所もあり、そこから見るとこんな感じ。
瀧や石灯籠、蓮池があり、錦鯉もいます。
維持が大変だろうと思うのですが、無料で入れます。
よくわかりません。別に日本人が多く住んでいる町ではありません。
ドイツにはトルコ系移民が多いのだから、なにかひとつ「〇〇庭園」を作るなら「トルコ庭園」にするべきではないかなどと思いながら、ものすごく不思議でした。
しかもボンの日本庭園では、毎年5~6月頃に盆栽展が開かれます。このときだけは200~300円程度の入場料を払います。
ボンの緑地公園に日本庭園があることだけでも驚きですが、ドイツに盆栽をする人がいることもまた驚きです。
日本ではおじいちゃんの趣味みたいなイメージですけどね。
ちなみに、ドイツで日本人が最も多い都市はデュッセルドルフ。当然のことながらデュッセルドルフにも日本庭園があります。
売れ筋カレンダー「日本庭園」
毎年、早ければ秋頃から年末にかけて大きめの書店に行くと、翌年のカレンダーがたくさん掛かっていますね。ドイツも同じ。
ある日、ふと立ち寄った書店で「日本庭園」のカレンダーが目に止まり、ギョッとしました。
日本で「日本庭園」カレンダーを見ても驚きませんが、ドイツの書店だったのでびっくりしました。
外国にいると、「日本」とか「日本人」という言葉は意識していなくても目や耳に飛び込んでくることがよくあります。だから「日本庭園」カレンダーも「日本」だから目についたのかと最初は思いました。しかし、その書店、その年だけでなく、毎年どこの書店に行っても目立つところに「日本庭園」カレンダーがあるのです。
国名のついた「〇〇庭園」カレンダーを探してみましたが、他はなかなかない。
各地の名園を集めた「庭園」カレンダーはあります。しかし12ヶ月、一国の庭園だけを集めたカレンダーは「日本庭園」だけ。「フランス庭園」も「イタリア庭園」もありません。
一生懸命探した結果、かろうじて「イギリス庭園」が奥の方に見つかりました。
とにかく「日本庭園」はカレンダーを買う気がない通りすがりの人にも見えるような、最も目立つところに飾ってあるので、売れ筋商品ということです。
Amazon.de(アマゾンドイツ)で見てみても、「日本庭園」は無数にヒットします。ドイツの出版社が出しているもので、日本からの輸入品ではありません。「イギリス庭園」はわずか。他は結局、ほとんど見つからずじまい。
庭なら世界各国どこにでもありますが、どうも「日本庭園」は特別な評価を得ているようです。
たしかに綺麗ですが、日本庭園、他国の庭園と何が違うのでしょうか?
それなら「中国庭園」や「インド庭園」があってもよさそうですが、ないのです。(ドイツ在住当時は本当になかったように記憶していますが。いま改めてアマゾンドイツで検索してみると、「中国庭園」カレンダーは2つありました。)
日本人があまりにも当然すぎて特別とは思っていないものが意外と特別だったりするんですね。
ウィキペディア「日本国外の日本庭園」によると「ヨーロッパのおもな日本庭園」としてドイツには50、イギリスはロンドンだけで11、それ以外に42あります。
ちなみに政府広報オンラインによると、(2018年現在)世界中に500以上の日本庭園があるそうです。
日本庭園、ドイツに行ってから改めて見直してしまいました。どこがどう特別なのかは、いまだにわからずじまいなのですが……。
最後まで読んでくださってありがとうございました。