【香水レビュー】
幸せな気分になれる香りをお探しですか?
病気やケガをして回復すると、健康のありがたみや幸せを実感します。
逆に楽しいことが終わったり、快適な状態がなくなってしまうとつらく苦しいと感じてしまいがちです。
例外がフレグランス!
今回は、「いい香り」のなかでもとびきりの幸せフレグランス、甘酸っぱい香りを紹介します。
さわやかなフルーティ、ランコム トレゾア
ランコム(Lancôme)を代表するトレゾア(Trésor)はゲランのサムサラと共に、バブル時代を代表するフレグランスです。
実は、「トレゾア」は1952年に発表されていましたが、短命に終わり、名前が1990年に復活したという経緯があります。
トレゾアとは「宝物」の意。名の通り豪華絢爛な香り。
フルーティでフローラル。一応オリエンタルらしいのですが、パウダリーでも渋くもありません。それで、セミオリエンタルなどとカテゴライズされたりします。
トップ | ピーチ、ローズ、アプリコットブロッサム、ライラック、パイナップル、スズラン、ベルガモット |
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ミドル | ローズ、アイリス、ヘリオトロープ、ジャスミン |
ベース | ピーチ、アプリコット、バニラ、サンダルウッド、アンバー、ムスク |
力強く、それでいて透明感のある香りです。強く香るのはローズですが、ピーチやパイナップルのジューシーな香りが明るさ・軽やかさを一層、高めています。
ランコムのフレグランスは軽くてさっぱりしたものが多いですが、トレゾアは、わずかの量でもしっかり香ります。特徴的で持続性があるので、控えめな香りが好みの人には向かないかもしれません。
逆に、香りで目立ちたい人にはオススメ。ロングセラーの名香です。
無邪気な香り、アニックグタール プチシェリー
アニックグタール(Annick Goutal)のプチシェリー(Petite Chérie)、トップはフルーティなナシやピーチ、そして、刈りたての草のような香りがします。
前項トレゾアと方向性は似た香りですが、派手で濃厚な大人の香りトレゾアに対し、プチシェリーは軽やかで若々しい感じ。
プチシェリーとは「小さくて愛しい子」。娘カミーユをそう呼んでいたアニック・グタールの娘への愛が溢れた、かわいらしくて、無邪気な香り。
トップ | ナシ、ピーチ、草 |
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ミドル | ローズ、ヘディオン、ライラック |
ベース | バニラ、ホワイトムスク |
明るく軽やかな春向きの香りです。
草原のイメージ、フローラルグリーンのル シェブルフイユ
前項に引き続きアニックグタールの香りです。
ル シェブルフイユ(Le Chevrefeuille)を一吹きすると、さわやかな酸っぱさが草っぽい香りとともに広がり、目の前に草原が広がるような気分がします。
エルメスのナイルの庭にも通じる爽快さ。
トップ | レモンブロッサム、グリーンノート |
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ミドル | ハニーサックル、スイセン、ジャスミン、プチグレイン |
ベース | ホワイトムスク |
「プチシェリー」と呼ばれたアニックの娘カミーユが成長して、イザベル・ドワイヤンとともに生み出した香り。
明るい初春の日、いとこ達と一緒にハニーサックル(シェブルフイユ)編んだ冠をかぶってプリンセスごっこをして遊んだカミーユが、幼い日の幸せな思い出をイメージしてクリエイトしたフレグランス。
美しい思い出にインスパイアされたル シェブルフイユは陽気な明るさでいっぱいの華やかな香りです。春から夏にかけておすすめです。
グリーンノートが共通しているためか、香りは前項プチシェリーとも少し似ています。
しいて言えば、プチシェリーはフルーティな甘さ、ル シェブルフイユはフローラルな華やかさが特徴です。
今回ご紹介したフレグランスは、どれもパアッと気分が明るくなる香りです。
トレゾアはゴージャスに、プチシェリーは無邪気に、ル シェブルフイユは屈託なく。
手っ取り早く幸せになれそうな香りたちです。
「匂いによって起こる快楽」は・・・
匂いによって起こる快楽……は苦痛が先立っていなくても、突然に非常な大きさで生じてくるし、また止んだ後も、少しも苦痛を残さない(プラトン『国家』岩波文庫、下巻p278)
プラトンは、快楽とは本来、苦痛の結果として生じるものではないとし、本来の快楽の例として「匂い」を挙げているのでした。
日常において幸福感を味わい、幸せを感じた後も不幸にならないのが「いい香り」!
「香りをまといたいけれど、すぐに飽きてしまう」
「ボトルを使い切らない」
「香水は、まず試してみないと……」
という方には、カラリア 香りの定期便をお勧めいたします。
お好みのフレグランスを選んで少量だけ送ってもらうことができます。
最後まで読んでくださってありがとうございました。
少しでも香り選びの参考になれば幸いです。