ジャスミンの香りは好きですか?
家にジャスミンがあるといい香りがしますよね。残念ながら花の命は短くて、すぐに葉っぱだけになってしまいます。それに鉢植えを買ってきた年はたくさん花があるのに、次の年は数えるほどしか咲いてくれない。
フレグランスならいつでもジャスミンの香りが楽しめます。
今回はジャスミンの香りのするオススメフレグランスを紹介します。
トム・フォード、ジャスミンルージュ
香料リストに「ジャスミン」が入っていても、何か違うなあと思うことが多いのですが、トム・フォード(Tom Ford)のジャスミンルージュ(Jasmin Rouge)はジャスミンそのものです。
ジャスミンしかないぐらいの勢いなので、複雑な香りが好きな方、はっきりと「〇〇の香り」がしないほうが好みの方にはお勧めしませんが、ジャスミンの香りが好きな人は、ぜひ一度お試しを!
トップ | シナモン、ジャスミン、ベルガモット |
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ミドル | ジャスミン、イランイラン、ネロリ |
ベース | アンバー、ウッディノート、レザー |
シナモンやイランイランなど、特徴あるはずの香料が入っているのですが、見事にジャスミンを生かしています。
季節は春・秋。寒い冬にも華やかさをもたらしてくれます。
落ち着いた香りなのでオフィスにもOK!
ペンハリガン、リリーオブザヴァレー
ペンハリガン(Penhaligon)のリリーオブザヴァレー(Lily of the Valley)は「リリー・オブ・ザ・ヴァレー」つまりスズランを前面に出している香りですが、ジャスミンが入っています。トム・フォードのジャスミンルージュほどではないものの、ジャスミン度は高い。
トップ | ジェラニウム、レモン、ベルガモット |
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ミドル | スズラン、イランイラン、ジャスミン、ローズ |
ベース | オークモス、サンダルウッド |
さっぱり系の涼し気な香りで、飽きが来ません。
別記事「柑橘系の王様オーダドリアン」で「似た香り」として紹介しました。オーダドリアンが純粋柑橘系なのに対して、ペンハリガンのリリーオブザヴァレーはフローラル系です。イランイランやオークモスが効いて落ち着いた香りに。
オールシーズン、シチュエーションを選ばずまとえます。
マジカナ、ブルーミングピオニー
マジカナ(Majicana)? 聞いたことない。どこのブランド?
実は別の香りを購入した時にサンプルとしていただいたもの。添付の説明書には「新ブランド」と書いてありました。6種類ももらってしまった。ラッキー! きっと売出し中なのでしょう。
ラベルには「原産国:日本」「〈製造販売元〉フェアリーテイル株式会社」とあるので日本ブランドです。「フェアリーテイル株式会社」を検索してみると、アニメ、キャラクターの香水、化粧品の企画販売、香水、化粧品の製造を行う会社のようです。でもサイトに「マジカナ」は見つかりません(2021年5月12日現在)。
販売店さんに尋ねたところ、「ゴールドプラス」という化粧品・香水を取り扱うオンラインショップのオリジナル製品だそうです。
2021年4月から発売が開始した新製品のため、ブランド公式HPは現在準備中で、現在「MAJICANA」の香水の販売取り扱いは「ゴールドプラス」と「香水の館」のみとのこと。
調香した人がジャスミン好きだったのか、6種類のうち4つにジャスミンが配合されています。なかでも「ジャスミン」がはっきり認識できたのはブルーミングピオニー。
ブルーミングピオニー(Blooming Peony)は、上記ペンハリガンのリリーオブザヴァレー同様にレモンやベルガモットなど柑橘系の香りの中にジャスミンがのっている感じです。リリーオブザヴァレー
よりも明るく軽やかな香りです。
トップ | マンダリン、レモン、ベルガモット |
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ミドル | ジャスミン、パチュリ、スズラン |
ベース | ムスク、ベンゾイン、シーフォームアコード |
持続性はあまりありませんが、最後まで明るい香りのまま。変な香りを残さずに消えてくれます。
キママラボ、ジャスミン
キママラボ(KIMAMALabo)は美容系YouTuberこばしり。さんのプロデュースによる香水シリーズ。
さあ……。「モーニング娘。」みたいなものですかね。
キママラボのジャスミン(Jasmin)は一言であらわすと、薬くさいココナッツ入りジャスミン。
トップ | グレープ、ココナッツ、レモン |
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ミドル | ジャスミン、ネロリ、イランイラン、ヒヤシンス、ハニー |
ベース | フローラルムスク、ヘリオトロープ |
クセのある香りですが、あまりキツくない。
ジャスミンおよびハーブティや消毒のニオイが好きな人はハマるかも。
名前に冠するだけあってジャスミンが強く出ています。
ココナッツは、最初はあまり香らず、ミドルからラストにかけてほのかに感じられる程度。隠し味となって香りを和らげています。
香りの変化はあまりなく単調な感じ。よく言えば素朴です。
吹きかけたところを至近距離でクンクンすると好みのわかれる香りですが、立ち上がってくるほのかな香りは、いい感じです。
シャネル、ガブリエル
お店で「ジャスミンの香りがほしいのですが」と言ったら、シャネル(Chanel)のガブリエル(Gabrielle)を勧められました。
トップ | グレープフルーツ、マンダリンオレンジ、ブラックカラント |
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ミドル | オレンジブロッサム、ジャスミン、イランイラン、チュベローズ、スズラン、ナシ、ピンクペッパー |
ベース | ムスク、サンダルウッド |
最初はジャスミンがわからないかも。少し時間が経つとほのかにジャスミンが匂い立ちます。
上品なフローラル系フレグランスで、マイルドで控えめなのですが、わりと消臭効果は高く、スポーツの後などにもいいかもしれません。
しゃきっとした香りではないんですけどね。
一吹きした瞬間の香りは酸味のあるフローラル。はじめは凡庸な感じを受けましたが、無難でやわらかい香りが持続します。残り香はややウッディで控えめな香り。最初から最後まで嫌われない、高級な石鹸やシャンプーなどにありそうな香り。
シャネルに駄作なし。ピッタリでなくても、大きく失敗しないと思いますよ。
春秋向けの華やか香水。デートでもオフィスでも、幅広いシチュエーションで使えそうです。
似た香り:バーバリ、ウィークエンド
ガブリエルに似て、やや中性よりの香りがバーバリのウィークエンド(関連記事はこちら)。香料リストにジャスミンは載っていないんですけどね。

グタール、アン マタン ドラージュ
和風な香り
グタール(Goutal)のアン マタン ドラージュ(Un Matin d’Orage)は日本庭園にインスピレーションを受けた香り。
Orageは「雷雨」。雨上がりの朝のイメージでしょうか。
確かに雨の日や雨上がりに合いそうです。
トップ | ジンジャー、レモン |
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ミドル | ガーデニア、シソ、ジャスミン、マグノリア、チャンパカ |
ベース | サンダルウッド |
ジンジャーとシソが「日本」なのでしょうか。庭園より日本料理にインスパイアされたような香りかも。
トップは和風なグリーン。しばらくするとジャスミンの香りがほのかに漂ってきて、独特の清涼感があります。
そこはスルーしましょう。
好き嫌いが分かれるかも
シェブルフイユやプチシェリー(関連記事はこちら)などアニックのグリーンな香りが好きな人には基本的におすすめですが、アン マタン ドラージュは独特すぎるので良し悪しは意見が分かれるところでしょう。
珍妙な香りです。眠いときに目覚しに使えるかも。
春~秋向けの(いちおう)さっぱり香水。
気に入りさえすれば、シチュエーションを選ばず幅広く使えそうです。
別記事紹介フレグランス
ランバン、マリー ミー
ランバン(Lanvin)のマリー ミー(Marry Me)はローズやマグノリアとともに、しっかりジャスミンも香るさわやかフレグランス。本記事のなかでは最も「花束」な香りです。
別記事「マグノリアの香り」にて紹介していますので、そちらも合わせてお読みください。

- トム・フォード ジャスミンルージュ
(ザ・ジャスミンな香り)
- ペンハリガン リリーオブザヴァレー(爽やかフローラル)
- マジカナ ブルーミングピオニー(コケティッシュなかわいい香り)
- キママラボ ジャスミン(ハーブティーのような香り)
- シャネル ガブリエルシャネル (失敗しない香り)
- グタール アン マタン ドラージュ(人を選ぶ個性派)
- ランバン
マリー ミー(フローラルフルーティな明るい香り)
ジャスミンの香りを含むフレグランスは数多いのですが、「ジャスミン」を謳い文句にしているフレグランスに名品は少ないように思います。今回紹介したものは「ジャスミン」の香りであり、かつ、オススメのものを紹介しました。
また、実はジャスミンがふんだんに用いられている名香もあります:ジャン・パトゥのジョイとミル(1000)(関連記事はこちら)。あわせてお読みいただけたら幸いです。

なお、
「香りをまといたいけれど、すぐに飽きてしまう」
「ボトルを使い切らない」
「香水は、まず試してみないと……」
という方には、COLORIA 香りの定期便をお勧めいたします。
お好みのフレグランスを選んで少量だけ送ってもらうことができます。

最後まで読んでくださってありがとうございました。少しでも香り選びの参考になれば幸いです。

