【香水レビュー】
今回は、もう暑くない。まだ寒くない。そんな秋・冬向きのフレグランスを紹介します。
「ココナッツ(椰子の実)」というと夏をイメージするかもしれませんが、クリーミーな温かみのあるココナッツのフレグランスは、日本では秋から冬にかけてのほうが、使いやすい。
ディプティック、フィロシコス
フィロシコス=イチジクの友
ディプティック(Diptyque)公式サイトによると、
フィロシコス(Philosykos)とはギリシャ語で「イチジクの友」。
ギリシャの山で過ごした夏の思い出。
海に行くには野生のイチジクの果樹園を通らなければならなかったのだとか。
トップ | イチジク(フィグ)の葉 |
---|---|
ミドル | グリーンノート、ココナッツ |
ベース | イチジクの木、ホワイトシダー |
強い香りではないけれど持続性があり、「ほわっ」と立ち上るココナッツの香りにずっと癒やされます。
そして、ほわほわのココナッツをイチジクやシダーがひきしめます。
最初は酸味のあるイチジクがフレッシュに香り、だんだんと落ち着いたシダーの木の香りに。
性別を問わず使えるユニセックス香水。
オフィスにもカジュアルにも使えそう。
フィグとココナッツのバランスが絶妙な香り。
ココナッツのお菓子Bountyを思い出す
この香りを嗅いだときにすぐに思い出したのはドイツでよく食べたBounty(バウンティ)。
ココナッツの実をチョコレートで包んだお菓子です。
好きだったんです~。
日本ではあまり見ませんが、インターネットのおかげで購入は可能。久しぶりに食べてみようかな。
Bountyは甘いお菓子なんですが、フィロシコスは甘さひかえめです。
ココナッツ入りで甘い香りが好きなら、ビーチウォーク(後述↓)を!
ラルチザン パフューム、プルミエ フィグエ
ラルチザン パフューム(L’Artisan Parfumeur), プルミエ フィグエ(Premier Figuier)はフィロシコス同様、イチジク(フィグ)とココナッツの香り。
フィロシコスに似ていますが、ココナッツが控えめです。
甘さのまったくないグリーンな香り。
落ちついた香りなのでオフィス用にいかがでしょうか。
興奮したときに心を落ち着けるのにもよさそう(関連記事はこちら)。
メゾン マルジェラ、レプリカ ビーチウォーク
砂糖菓子のような甘い香り
マルジェラ(Maison Margiela)のレプリカ ビーチウォーク(Replica Beach Walk)、名前は「ビーチウォーク」ですが海岸を歩いているイメージではないなあ……。
トップ | レモン、ベルガモット、ピックペッパー |
---|---|
ミドル | ココナッツミルク、イランイラン、ヘリオトロープ |
ベース | ムスク、ベンゾイン、シダー |
柑橘系香料も入っているようですが、酸味は強くありません。
香水というより砂糖菓子のような香り。
甘~い香りが好きな人におすすめです!
好き嫌いの決め手はベンゾイン
ベンゾインの妖艶な甘さが好きでない人は避けたほうがいいでしょう。
ベンゾイン(安息香)は漢字名が表すように、緊張や不安を和らげ心を穏やかにする香料です。
具体的にはバニラをエキゾチックにしたような香り。
たぶん、このベンゾインに安らぎを感じるか、しつこさを感じるかが、ビーチウォーク評価の分かれ道。
使えるシチュエーション
少しまったりしているので、お家でくつろいだり、瞑想するときにピッタリ!
正直なところ、最初はあまりいい香りと思わなかったんですが、使っているうちにじわじわと味が出てくるスルメのようなフレグランス。
気長につきあってみましょう。
特にラストはフェミニンで色気のあり香りになります。
ビーチウォークに似て非なる香りたち
以下はビーチウォークから甘さを控えめにしたような香り。
雰囲気はビーチウォークとだいぶ違いますが、香りの方向性は似ています。
シャネル ガブリエル(関連記事はこちら)は、よりオシャレで華やかな感じ。
バーバリ ウィークエンド(関連記事はこちら)はシチュエーションを選ばない万能香水。
メゾン マルジェラ、レプリカ バブルバス
甘さを抑えたさっぱりフレグランス
メゾン マルジェラのレプリカ バブルバス(Replica Bubble Bath)は清涼感のあるココナッツ。
同じレプリカシリーズのビーチウォーク(前項↑)よりココナッツが強めに出ています。
甘さ控えめで、ビーチウォークほど重甘ではない。
石けん系のココナッツ
トップ | ピックペッパー、ベルガモット、石けん |
---|---|
ミドル | ローズ、ラベンダー、ジャスミン |
ベース | ココナッツ、パチョリ、ホワイトムスク |
バブルバスは清潔感のあるフローラル。
名前のとおり石けん系なので、お風呂上がりにいいでしょう。
やすらぎ・くつろぎの香りです。
特に、ラストはパチョリが効いてきて、落ち着いた、なかなか渋い香りになります。
キママラボ、ジャスミン
キママラボ(KIMAMALabo)のジャスミン(Jasmin)には香料にココナッツが入っていますが、前面に出ているのは名前の通りジャスミン。
かすかに香るココナッツがジャスミンを包みこみ香りを和らげています(関連記事はこちら)。
「香りをまといたいけれど、すぐに飽きてしまう」
「ボトルを使い切らない」
「香水は、まず試してみないと……」
という方には、カラリア 香りの定期便をお勧めいたします。
お好みのフレグランスを選んで少量だけ送ってもらうことができます。
最後まで読んでくださってありがとうございました。
少しでも香り選びの参考になれば幸いです。