語学学習アプリDuolingo。
学習のヒント、正解するためのヒントをいくつか挙げていきます。
XPをどうやって稼ぐか、いかに上位リーグに進むかなど、ゲームとして勝つ方法を語っているサイトが多くありますが、本記事は、その手の攻略法ではありません。
「ゲームのように楽しめる」はいいことですが、Duolingoの目的はあくまでも学習。
ここで挙げるものは、より要領よく正解に近づくヒントです。
以下、英語コースの例ですが、基本的にどの言語でも同じだと思います。
意地悪な問題はない
Duolingoは参加者が「学習」することを促すしくみとなっていて、意地悪な問題は基本的にありません。
意味を選ぶ問題は超簡単
絵がある問題は絶対に正解できるボキャビル課題
絵が出てくる問題は学習言語の単語がわからなくても正解できます。
まぎらわしい選択肢が出てくることは、まずありません。
「覚えてね」という問題です。
買い物も料理もしたことがなくて、野菜のニンニクを見たことがない人はいるかもしれませんね。
でも、食べ物であることさえ知っていれば、この選択肢なら消去法で正解できそうです
日本人が「腰」をイメージする絵はありませんが、人体の絵はひとつしかないので、これも消去法で選べるでしょう。
ということを理解させる問題でもありますね。
「〇〇の意味を選んでください」がときどき謎
「〇〇の意味を選んでください」もボキャビル問題。
まぎらわしい選択肢はまずないという意味で、基本的に簡単です。
しかし、ときどき問題文が素直に受け取れない。
設問の日本語に抵抗がありますが、とにかく、簡単です。
日本語には英語からの外来語が多いので、英語コースではバカみたいな問題になりがちですが、別の言語では、知らない単語ばかりが並ぶと、自信をもって解答できないことも出てきます。
翻訳上の問題はある
「世界で一番人気のある(?)語学アプリDuolingoで英語をはじめてみた」
「日本語版Duolingoへの参加は改善を待ったほうがいいかも」
でも話したように、日本語や、その正解・不正解にイラつくことはあります。
しかし、系統の違う2つの言語がぴったり対応することはありえないので、これは大なり小なり、しかたないところでしょう。
選択肢が大文字で始まっていたら文頭
それではパーフェクトを目指して、間違えないための解答法をいくつか紹介します。
ふだん小文字で始まるはずの単語が大文字で始まっていたら文頭で使う言葉です。
上の場合「Where」。
「Mr.」 や人名「Smith」は常に大文字ですが、whereは文頭でないと大文字になりません。
ただし、文頭に置くはずの単語を大文字で書いてくれているのは最初だけで、学習段階が進んでいくと、そんなヒントはなくなります。
レベルが上がっても、同ユニット内では基本的に同様の構造・内容の繰り返しなので、「簡単、簡単」とバカにしないで、低い段階のうちから、産出を意識して覚えるつもりで学習したほうがいいでしょう。
単語選択問題で余る単語の数は決まっている(PC版)
不要な単語はいつも4つ
単語を選択肢から選んで作文する問題があります。
単語を順番に選択(クリック)し、文章を完成させます。
単語選択問題で残る単語はいつも4つです(PC版)。
聞き取り問題も同様。
余った単語が4つより多くても少なくても間違い
そのため、文章を完成させたのに4つより多く残っていたら、何かが足りないと思った方がいいでしょう。
ヒアリングには100%有効な「4つ残る」原則
作文の場合は表現のゆれを認める場合があるので、4つ以上残ることも実はあるのですが(後述)、ヒアリングは選ぶべき単語が完全に決まっているので、絶対に4つ残ります。
ヒアリング問題では音声マークをクリックすれば何度も聞くことができるし、右側の亀マークをクリックすれば、「ゆっくりバージョン」を聞くこともできるのですが、ついつい面倒で「聞こえた。わかった」とそのまま決定してしまいがち。
でも残った単語は一目瞭然ですから、5つ以上あったら、要注意!
文章の構造や意味から見当をつけるか、もう一度、聞いたり、亀マークで確認したりしましょう。
Duolingoさん、このように正しく答えられるようにいろいろ工夫してくれています。
選択肢があるうちに正解を覚えよう
最初は選択作文だが……
「そのお菓子は最悪です!」を英語にする選択作文問題。
英語による作文はえてして左上に赤字で「難しい問題」と表示されます。
レッスンの進行はおおまかに、
単語学習→[リスニング→和訳→スピーキング(読み上げ)→選択作文]→筆記作文
([ ]内は前後する場合あり)
という順番になっています。
文章そのものは単純ですが、英語による作文は「難しい問題」なのです。
レベルが上がると文字入力
最初は単語を選んで並べ替えるだけですが、段階が上がるに従って、文字入力の割合が増えていきます。
すでに学習した文章そのままであったり、多少変更したものであったりしますが、選択問題で正解していても、文字入力となると難易度は上がります。
そのため、選択肢問題でカンに頼って、たまたま正解したような問題はメモしておいて、復習したほうがいいでしょう。
段階が上がって、いざ文字入力となった場合に、カンでは対応できません。
後々の正答率を上げるためにも選択肢のあるうちに、一文一文を確実に言える・書けるようにしておいたほうがいいでしょう。
意外とゆるい文字入力課題の採点基準
文字入力課題では
- 大文字・小文字は問われない
- 句読点、クエスチョンマークは不要(なくても減点対象とならない)
- 多少のつづりミスは許容される
つづりミスの基準はかなりゆるいので、「これでよく正解になったなあ」と思うことも多々あります。
日本語の指示語に注意
和訳で気をつけたいのは「こ」と「そ」。これは厳しくチェックされます。
「残る単語は4つ」の例外
和訳の場合、日本語として正しければ、多少の表現のゆれは認めてくれるので、単語が5つ以上あまっても正解となる場合があります。
以下は「残る単語は4つ」の例外です。
伸ばす音
“Wow, your house is noisy.” の和訳を「うわ、あなたの家はうるさいです」とすると
「忙しい」「エアコン」「ー」「彼女」「同じ」
の5つが余ってしまいますが、いちおう正解にしてくれました。
ただ「別の表現例」として、よりよい正解が下部に提示されます。
そのようです。
「うわー」で正解した場合には、「別の表現例」は出てきません。
助詞
”The bus station is really crowded today.”
- バス乗り場は今日、本当に混んでいます。
- 今日はバス乗り場が本当に混んでいます。
どちらも正解です。
助詞の使い方によっては、このように5つ以上、残ってしまうこともありますが、日本語が正しければ正解となります。
「名前」vs「名前さん」
「ひなた」、「ひなたさん」どちらも正解です。
「ひなた」にすると「別の表現例」が示され、「ひなたさん」にした場合は示されません。
実際には「さん」をつけたほうが自然な場合と、つけないほうが自然な場合がありますが、Duolingo的には、いつも「さん」をつけるのが最も正しい正解となっているようです。
単語が分かれている場合がある
上の問題で、注目すべき点はもう一つ。
Duolingoの選択肢は、ときどき単語をぶった切って並んでいることがあるので注意!
日本語以外で、このような例を見たことはありませんが。
その他
「が」vs「するのが」
“He isn’t lazy but he doesn’t like cleaning.” の和訳問題。
上図では未選択単語が6つもありますが、正解となりました。
- 彼は怠け者じゃないですが、掃除が好きじゃないです。
- 彼は怠け者じゃないですが、掃除するのが好きじゃないです。
どちらもOK!
日本語にあまり神経質になりすぎないように
段階が上がった先に文字入力で和訳する場合がありますが、
“He isn’t lazy but he doesn’t like cleaning.” に対して「彼は怠け者ではありませんが、掃除が好きではありません」と書いても正解となりますので、安心してください。
英文はメモをとるなどして確実に覚えたほうがいいですが、日本文は、表現に目くじら立てる必要はないでしょう。だいたい正しければ正解になります。
特に終盤に行くほど「正解」の幅が狭くなるように思われます(こちらを参照)。
「4つ残る」はduolingoの法則
その他の言語コースでも稀に「4つ残る」が当てはまらないケースもあります。
こういうこともあるにはある。
スペイン語では、選択肢がきれいになくなることがたまにあります。また、主語を入れても入れなくてもいい場合があるので、その場合、5つ残っても正解になります。
日本語の選択作文問題では、「4つ残る」の例外が多々ありますが、最も正しいとされる正解は、やはり「4つ残る」原則に基づいています。
選択肢問題では「単語が4つ残る」のはDuolingo(PC版)の法則と言ってもいいでしょう。
「ひなた」は性別不明
Duolingoの日本語版の英語レッスンでは、「ひなた」という名前がよくでてきます。
それほど一般的な名前ではないと思うのですが、最近、増えているのでしょうか。
NHK朝ドラ『カムカムエヴリバディ』のヒロインのひとりが「ひなた」でしたが、Duolingoでは性別不明。
以下のように男の設定で出てくることもあります。
以下の問題では、あえて女性(she)として答えてみました。
「ひなた」が出てきたら、男女どちらでもありうるということを念頭に置いておきましょう。
「ひなた」でもうひとつ気をつけたいのはヒアリングで出てきたとき。
ハイネイタのように聞こえることもあり、一瞬とまどいます。
短いヒアリングが意外と難しい
短文
長い文章のほうが難しいと思われるかもしれませんが、短いと、一語でも聞き取れなかったときに類推がしにくく難しいということがあります。
音声マークの右側の亀マーク(スロースピードで再生)をクリックするのもひとつの方法です。
ただし、スローな音は機械的に処理されているのか、まれに音が飛んでいることがあり、通常の音のほうが聞きやすい場合もあります。
最初から諦めて、ゆっくりバージョンを聞くのではなく、通常スピードに挑戦してから、どうしてもわからない場合にだけ亀をクリックしましょう。
長い文章で亀をクリックすると、なかなか終わらなくてイライラさせられます。
単語
二択の単語ヒアリングは難しいことがある
単語だけのヒアリングにも、たまに難しい問題があります。
単語課題は、ふつう、そのレッスンですぐに使う単語のウォーミングアップですが、単語のヒアリング(二択)は純粋に発音の違いを問うていることが多いです。
それまでに出てきていない単語、そのトピックにその後出て来ない単語が出てくることもあります。
音程や音色で判断できる
どうしてもわからなかったら、音程や音色の同じほうを選びましょう。
問いの音声(音声マーク)も、選択肢1⃣および2⃣も、どれも繰り返し聞くことができますから、何度でも比べられます。
残念ながら。
でも、正解の選択肢(上の場合1⃣)は別途録音していないらしく、問の音声(音声マーク)とまったく同じ音。
不正解の単語(録音が別)は音程や声色などの調子が違うので、それで認識できる場合も多いです。
そのぐらい、この二択、ときどき難しいんです。
スピーキングはゆっくりと
スピーキングはゆっくりと、はっきり言ったほうが正解になります。
詰まったり、多少の間違いがあったりしても大丈夫!
カタカナ発音でもOK
コテコテのカタカナで発音してみても、OKが出ました。
“My mom hates cooking.” が「マイ マム ヘイツ クッキング」で合格!
“Do Japanese people prefer sweet omelets?” をあえて思いっきり文字に寄せて「ドゥー ジャパニーズ ピープル プレフェー スウェート オメレッツ」としても、正解となりました。
大きな声で堂々とスピーキングしよう
一般に名詞や動詞などの情報語は強く、冠詞や前置詞や冠詞などは弱く発音されますが、それを逆にしてみてもOKがでました。強勢で判断しているわけでもなさそうです。
というわけで、よほど見当違いの発音をしなければ、合格のよう。
実は、これが通ったときは、私もびっくりしました。
実験その1 ただ吠えてもダメ
そう思っていろいろ試してみました。
”I don’t have any money so I won’t go there!”
を次のように発音し、認めてくれるかどうか実験してみたのです。
- (×)「アーーーーーーウォーーオーエー」さすがに叫んだだけではダメ。
- (×)「アイオン アウ アイ オエ オー アイオン オー エー」母音だけでもアウト。
- (◯)「アイドン アブ エイ モネー ソ アイウォン ゴー デー」この程度で正解!
そこそこの子音・母音で発音しておけばいいようです。
スピーキング問題の模範発音は、かなり早いです。
それに近い発音で同じように早口でスラスラ言うと、かなりうまく発音したつもりでも、不正解になることがあります。
それよりは、カタカナっぽくてもいいので一語一語はっきり言ったほうが正答率は高くなります。
あいまいな発音でごまかさずに堂々とスピーキングしましょう。
上記の実験では、いずれも、ここに書いたカタカナどおりの発音ではっきり発音しています。
ごまかしたような発音は母音だけバージョンのように認識されているのかもしれません。
実験その2 語頭だけははっきりと
“I won’t go there”を「アイウォンゴーデー」で正解ですから、新たな仮説が浮かびました。
さて、その実験結果はいかに!?
“My wife had to repair the cabinets.”
(◯)マー ワー ハ トゥ レー ダー カ
念のため、もう一問。
“My grandma had to repair the roof!”
- (✕)グランマ ハー リ ペー ルー
- (✕)マイ グランマ ハ リ ドゥ ルー
- (◯)マー グラン ハ トゥ レ ダ ルー
①と②は語頭以外の音を含めながら、まったく発音していない単語もありますが、③はすべての単語の語頭を発音しています。
「語頭だけしっかり発音すればいい」この法則いけそうです!
と思ったら例外が!
The TV isn’t working.
- (✕)ダ ティーヴィー イズ ワ
- (✕)ダ ティー イズ ノ ワ
- (✕)ダ ティーヴィー イズントゥ ワ
三回までしか繰り返させてくれず、「ひとまず先に進みましょう」の表示が出ました。
Duolingoの通常レッスンでは間違えた問題は最後にもう一度(正解するまで)出てきます。そこで、まじめに発音すると、ようやく正解となりました。
語頭だけの発音で、いつも正解になるとは限らないようです。
とにかく「スピーキングでOKが出ないときは、カタカナでいいからはっきり言え!」です。
何度もダメ出しが出るときは発音以外の問題?
大きな声ではっきり発音してもOKが出ないときは、周囲がうるさい、接続が悪いなど、発音以外の要素を疑ったほうがいいかもしれません。
また、デュオリンゴ側に問題があるのかもと思われるケースもあります。
「every day」はフォーラムなどでも評判が悪い。
私も3回とも不正解になったことがあります。
発音問題に関する結論
ふつうははっきり発音すれば、だいたい通ります。
たとえ間違えても、言い直せば大丈夫!
文字が青くなります(OKの印)。
初心者向けの無料アプリとしては御の字
Duolingoは初めてその外国語を学ぶ人、基礎からやり直したい人に丁寧に教えてくれるアプリです。
無料アプリでここまでやってくれれば御の字でしょう。
他記事で難点としてあげているのは中上級者向けではないということと日本語の不自然さです。
中上級者向けではない
本記事で紹介した文章は、どれも中盤のトピックのレッスンです。
全行程の真ん中あたりで、こんな感じですから、全体の難易度も推し量れるのではないでしょうか。いわゆる難しい文章は最後まで出てきません。
ときどき日本語が不自然
日本語がどのくらい変か、はこちらを参照いただきたく!
でも、トピックによって担当者が違うのか、中盤に入って、日本語の不自然さがあまり気にならなくなりました。
そうかも。
読んでくださってありがとうございました。