【香水レビュー】
寒い季節には温かみののある香りがほしいですね。
今回はスパイスの効いた濃い~めの香りを紹介します。
ただ、今回紹介の香りには強烈に個性的なものが多い。
個性的な香りが好きなあなた、香りで冒険してみたいあなたにはおすすめです。
Serge Lutens デクループールユンヌプリュール
セルジュ・ルタンス(Serge Lutens)のデクルー プール ユンヌ プリュール(Des clous pour une pelure)はシューッと一吹きした瞬間から、オレンジの甘さとクローブのスパイシーな香りが広がります。
なかなか強烈な香り。
トップ | オレンジ |
---|---|
ミドル | クローブ |
ベース | ナツメグ |
公になっているものはこれだけ。
オレンジの皮に埋め込まれたクローブ
強いて訳すと「オレンジの皮に埋め込まれたクローブ」。
クローブのことをフランス語でclou de girofleといいます。
そしてpelureは果物や野菜の皮のこと。
仏和辞典でclouを引くと、まず「釘」という意味が出てきますが、クローブはまさに釘のような形をしています。
実際に香水名を「釘の果実」と訳しているサイトも見かけます。
オレンジにクローブを突き刺したものを香りづけや魔除けに使っていた伝統があるようです。
グリューヴァインの香り
このデクルー プール ユンヌ プリュール、
どこかで嗅いだことがある、なにか懐かしく暖かい匂い。
そうだ、グリューヴァイン!
グリューヴァイン(Gluewein)はドイツなどでクリスマス時期に飲まれるもので、砂糖やスパイスがたっぷり入った熱~い赤ワインです。
日本でも近年普及してきていますね。
デクルー プール ユンヌ プリュールをまとっていれば、ただの赤ワインを飲んでもグリューヴァインを飲んだ気分になれるかも。
グリューヴァインは開けたら早めに飲んだほうがいいですが、香水は長持ちしますよ!
ここ一番の香り
ピリリッとした香りが気をひきしめてくれる。
リラックスしたいときの香水ではないかも。
眠気を吹き飛ばすような香りですので、
シャキッとしたいとき、
ここ一番というときにほしい感じ!
Acca Kappa ブラックペッパー&サンダルウッド
アッカカッパ(Acca Kappa)のブラックペッパー&サンダルウッド(Black Pepper & Sandalwood)はミステリアスな香り。
イタリアのブランド
アッカカッパ(ACCA KAPPA)は、イタリアのブランド
150年に渡る伝統のクオリティを誇ります。
もともとは高級ヘアブラシの会社ですが、今ではシャンプーやフレグランスも好評。
「シンプルなデザイン」「高品質」「天然素材」の3原則を守り続けているのだとか。
イタリア語でアッカは「H」、カッパは「K」。
創業者ハーマン・クルル(Hermann Krull)の頭文字からブランド名がつけられました。
プロイセン出身のドイツ人ですが、イタリアのヴェネト州トレヴィーゾで創業しました。
官能のトップから瞑想のラストへ
エキゾチックで官能的。
でも、香りは強くないので、意外と使いやすいかも。
甘みがあり、温まる感じのする冬の香りです。
トップ | ベルガモット、エレミ、ダバナ、サフラン、クローブ、ナツメグ、バルサムファー |
---|---|
ミドル | シナモン、ブラックペパー、アガーウッド、ローズ |
ベース | パチョリ、ベチバー、サンダルウッド、シプリオル、バージニアシダーウッド、ブラックムスク |
トップはやや怪しいのですが、だんだんと、ほんのりとしたお香系の香りとなり、落ち着きます。
瞑想のときにいい。
そこがなんとも言えない香りで、使い手の真価が問われるところかも。
悪女になるか、聖女になるかはあなた次第!
おっと、いちおうユニセックス香水です。
男性がまとっても、なかなかに渋い。
こんな香りのお酒、あったような気がする。
Le couvent des minimes ポルトベロ
スパイシーかつお酒っぽい香りで、ややメンズ寄りなのがクヴォン・デ・ミニムのポルトベロ。
アッカカッパのブラックペッパー&サンダルウッドに少し似ていますが、やや退廃的で不健康。
個性的であることは間違いありませんし、そこが魅力でもある!
詳しくはこちらをどうぞ!
Hermes ルージュ
「よく企画が通った」と感心してしまうほどの強烈な香り。
そのインパクトがクセになる個性派中の個性派です。
詳しくはこちらをどうぞ!
シャネル19番
グリーンフローラルの決定版。
意外と隠れスパイシー。
古くて新しいロングセラー。
私も愛用しております。
詳しくはこちらをどうぞ!
Osaji ジンコウ(沈香)
オサジのジンコウは和の香り。
スパイス系というよりはお香系なのですが、今回紹介した香りたちに通じるものがあるので併記しておきます。
詳しくはこちらをどうぞ!
伝統のスパイシー
フェミニンかつスパイシーな香りとして、シャネル ココ、ロシャス ファム、グレ カボシャールを挙げておきます。
かなり濃厚なのでシチュエーションを選びますが、時の審判にたえてきた伝統の香りです。
重厚な香りが好きな人に、おすすめ!
Chanel ココ
Rochas ファム
Grès カボシャール
クリスマスのお菓子のような香りたち
今回紹介の香りのうち、前半の
- セルジュ・ルタンス デクループールユンヌプリュール
- アッカパッカ ブラックペッパー&サンダルウッド
- クヴォン・デ・ミニム ポルトベロ
はクリスマスの飲み物やお菓子を思わせる香りがします。
かつて住んだことのあるドイツには
シュトレン、
レープクーヘン
など、スパイスの効いたお菓子があり、最近では日本でも知られてきています。
そんなクリスマス菓子を彷彿とさせる香りたちでした。
ところで、
「香りをまといたいけれど、すぐに飽きてしまう」
「ボトルを使い切らない」
「香水は、まず試してみないと……」
という方には、カラリア 香りの定期便をお勧めいたします。
お好みのフレグランスを選んで少量だけ送ってもらうことができます。
最後まで読んでくださってありがとうございました。
少しでも香り選びの参考になれば幸いです。